海外赴任の辞令が出たものの、英語の勉強を何から始めればいいか分からず焦っていませんか?
仕事の引き継ぎや引っ越しの準備と並行して、英語まで手が回らないのが正直なところですよね。ビジネス英語の本を買ったまま、開けずにいる方も多いでしょう。
そこでこの記事では、海外赴任前の3ヶ月でやるべき英語の勉強についてまとめます。
この記事でわかること
- 会議・雑談・プレゼン・メールのどれから手をつけるべきか
- ビジネス英語の前に「話すための型」を固めたほうがいい理由
- 赴任までの3ヶ月で進める学習スケジュールの目安
- 家族帯同の場合に家族が準備しておきたい英語
それでは詳しく見ていきましょう。
海外赴任前の英語は会議・雑談・プレゼン・メールのどれから勉強すべき?
結論から言うと、優先順位は「雑談→会議→メール→プレゼン」の順です。
意外に思われるかもしれませんが、赴任直後に最も多く発生し、しかも準備時間がないのが雑談だからです。
雑談を最優先にする理由
出社初日の自己紹介、エレベーターでの一言、ランチの会話は毎日のように起こります。
ここで言葉に詰まると、「話しかけにくい人」という印象がついてしまい、その後の仕事にも響いてしまいますよね。
逆に、短くても自分の言葉で返せると、現地の同僚との信頼関係が早く築けます。
仕事の相談もしやすくなり、結果として会議やメールの負担まで軽くなっていくでしょう。
会議は「聞く」と「短く発言する」に絞る
会議では、議論の流れをつかむ聞き取りと、「賛成です」「もう一度お願いします」といった短い発言が最初の目標になります。
最初から長い意見を述べようとしなくても大丈夫です。聞き返す一言が言えるだけで、会議への参加感はまったく変わりますよ。
メールとプレゼンは準備時間でカバーできる
メールは辞書や翻訳支援を使いながら時間をかけて書けるので、優先度は雑談や会議より下がります。
プレゼンも頻度が低く、事前に原稿を作り込めるため、赴任後に現地で準備しても間に合うことが多いでしょう。
限られた3ヶ月で成果を出すなら、「その場で口から出す必要がある英語」から固めるのが鉄則です。
では、その「口から出す英語」を身につけるには何が必要なのでしょうか。次の見出しで見ていきましょう。
ビジネス英語より先に「話すための型」を固めるべきなのはなぜ?
結論から言うと、型がないままビジネス単語を覚えても、単語が文にならないからです。
海外赴任の英語勉強というと、専門用語やビジネスフレーズ集に手を伸ばしがちですよね。
しかし、会議で「スケジュールを前倒しすべきだと思う」と言いたいとき、必要なのは専門用語ではなく、I think we should ~ という骨組みです。
この骨組みがあれば、後ろに入れる単語を変えるだけで、どんな意見も言えるようになります。
語順と単語のイメージが「型」の正体
話すための型とは、「誰が・どうする・何を」という語順と、単語ひとつひとつのイメージのことです。
たとえば must と have to は、学校では「~しなければならない」と同じ訳で習いました。
しかし must は自分の内側から「絶対やる」という気持ち、have to は外の事情で「やらなきゃ」というニュアンスです。
会議で We must finish this. と言えば強い決意が伝わり、We have to finish this. なら「締め切りがあるので」という事情の説明になりますね。
この違いを知らないまま使うと、意図せず強い印象を与えてしまうこともあります。
学校文法の暗記とは違う学び方
型を固めるといっても、文法書を最初から読み直す必要はありません。
イメージで理解した単語を語順に当てはめ、例文で声に出し、最後に問題で確認する。この流れを繰り返すほうが、短期間で口が動くようになります。
「学校英語は苦手だった」という方ほど、この学び方で英語の見え方が変わったと話されますよ。
それでは、型づくりから実践まで、3ヶ月をどう配分すればいいのか具体的に見ていきましょう。
赴任までの3ヶ月はどんなスケジュールで勉強すればいい?
結論から言うと、「1ヶ月目は型と発音、2ヶ月目は雑談と会議、3ヶ月目はメールとプレゼンの骨組み」という配分がおすすめです。
引き継ぎで忙しい時期なので、平日は30分、休日に1時間ほど確保できれば十分に進められますよ。
1ヶ月目は型と発音で自己紹介を完成させる
最初の1ヶ月は、語順と単語のイメージを学びながら、自分の仕事内容と経歴を1分で話せるようにします。
この段階で発音も一緒に直しておくと、現地で聞き返される回数が目に見えて減ります。大人になってからでも、発音は確実に変わりますね。
2ヶ月目は雑談と会議の発言を練習する
次の1ヶ月は、週末の予定を話す、相手の話に相づちを打つ、といった雑談の練習が中心です。
並行して、「もう一度お願いします」「私はこう思います」など、会議で使う短い発言を型に当てはめて声に出していきます。
マンツーマンで講師に相手役をしてもらうと、本番に近い緊張感の中で練習できるでしょう。
3ヶ月目はメールの定型とプレゼンの骨組みを作る
最後の1ヶ月で、依頼・お礼・日程調整といったメールの定型を自分用に整えます。
プレゼンは、「結論→理由→具体例」の骨組みだけ英語で作っておけば、現地で内容を差し替えるだけで使い回せますよ。
3ヶ月を通して大切なのは、毎日少しでも声に出すことです。黙読だけでは、現地で口が動いてくれません。
ご自身の準備が見えてきたところで、次は家族帯同の場合に忘れがちな、ご家族の英語準備について見ていきましょう。
家族帯同なら家族の英語準備はどうすればいい?
結論から言うと、赴任するご本人より、帯同するご家族のほうが生活英語を早く必要とします。
ご本人は職場で通訳や同僚の助けを得やすい一方、ご家族は買い物や病院、学校とのやり取りを一人でこなす場面が多いからです。
配偶者は生活の場面別に短い英文を用意する
スーパーで「これはどこにありますか」、病院で「昨日から熱があります」、学校で「連絡帳を確認しました」など、場面ごとの短い英文を組み立てられるようにしておきましょう。
ここでも必要なのは丸暗記ではなく、単語を入れ替えて使える型です。ご夫婦で同じ学び方をしておくと、現地でお互いに教え合えますね。
子どもは年齢に合わせて「慣れる」ことを優先する
未就学児や小学校低学年なら、出発前に英語の歌や絵本で音に慣れておくだけでも、現地での吸収が早くなります。
小学校高学年以上は、自己紹介と「分かりません」「もう一度言ってください」の一言を言えるようにしておくと、学校での最初の不安が和らぐでしょう。
講師の七瀬は、2018年から2020年にかけてフィリピン・セブ島で親子留学専門校の立ち上げに関わり、5歳と3歳の息子2人と移住しました。
その経験から、子どもは親が思うより早く環境に慣れる一方で、親自身が「話せる」状態でいることが家族全体の安心につながると話しています。
ご家族の英語準備や現地の学校選びについては、留学・移住相談で個別にご相談いただくことも可能です。
それでは、ここまでの内容をまとめます。
まとめ
今回は、海外赴任前の3ヶ月でやるべき英語の勉強についてまとめました。
この記事の要点
- 優先順位は「雑談→会議→メール→プレゼン」。その場で口から出す必要がある英語から固める
- ビジネス単語より先に、語順と単語のイメージという「話すための型」を身につける
- 3ヶ月は「型と発音→雑談と会議→メールとプレゼンの骨組み」の順で配分し、家族帯同なら家族の生活英語も並行して準備する
3ヶ月は短いようで、やることを絞れば十分に変われる期間です。まずは自己紹介を自分の言葉で言えるところから始めてみてください。
学校英語でつまずいた方向けに、日本人講師がマンツーマンで型と発音から教えるオンラインで完結やり直し英語の体験レッスンも行っています。法人様向けの英語研修についても、お気軽にお問い合わせください。

